私が本格的に不登校になったのは高校一年生の時だ。
それまでは、言うて、のらりくらりのような感じである。
中学時の成績は、恐ろしいほど優秀であった。地元では一番の公立高校も余裕のレベルである。
ただ、もう何かしらそういうものに縛られるのは本当に嫌だった。
そこで、少し距離は離れているが、学問レベルは中の上。自由さで有名な学校を選んだ。
今思うと、これが大きな失敗であった。
まず一つに、少し距離が、と言ったが自転車で40分かかる。いや、遠いわ。
そして、自由と言う校風であったが、学校という名のもとに、そもそも自由というものが無い、というのが分かった。
半年は頑張って行ったのだが、夏休み明けから完全に果ててしまった。
行かなくなった理由は、遠さもあるが、ほぼ人間関係だ。
家庭の関係が宜しくない子は、おそらくコミュニケーション能力に何かしらの欠如が出る。
私も、どう人と接すれば良いのかさっぱり分からなかった。
また、勉強も良くできたので、人を見下した態度が著しかった。
というか、勉強第一を主とする当時の学校の姿勢から、生徒もそうなってしまう風潮があった。
私も、その流れに乗ってしまっていた、自我のない一人であった。
周りの、いわゆる普通の生徒達からは、少しづつ距離を取られていった。
また、少し悪そうな人たちとも、最初、仲良くなった。
元々中学の連れ合いは、その属性が多かったからだ。
ただ、この方々達にも致命的な問題があった。
入学して数日後に、”かつあげ”をしていたのを見てしまった。
正直、中学の時の悪い子たちは、それ系の事は絶対にしなかった。正直、しょうもない連中だと思ってしまった。
そういう態度をとるものだから、そのグループからも嫌われ、最終、いじめまで受けるようになった。
何だろう。私が思ったのは、正義とは何だろうと思った。
強くて、イケてて、頭がよくて、可愛くて、運動が出来て、先生から褒められて。
それらの何かしらの項目で、人よりも長じている、権力があれば、ヒエラルキーの上の方に立て、
気づかず皆、そこを目指したり、奪い合ったり、登ってくるものを蹴落とす、
何かそのような感じがしていた。一体、この世の正義は何なのだろうか?しかし、家庭すら平和ではない私の家に、答えなどは無かった。
そうして、私のエネルギーはついに果てた。
高校一年、9月から一切、学校に行かなくなった。しかも、今までの中学時代の不登校とは少し違った気がした。
自分の中で、なにか完全に切れてしまったのが分かった。
ちなみに母親とも1年間、いっさい口をきかなかった。今までの怨みや怒りが噴き出たのかもしれない。
人にとって一番苦しい事、復讐は何かを考えた。無視することだと思った。そうしようと誓った。
母親は泣きながら、なぜ話しくれないのか?と言ってきたが、無視した。
今まであんたが、俺に、俺の心にしたことは、こんな程度ではない。そう思っていた。
父親に対しても憎悪の炎を燃やした。
人生で初めて、人を殺そうと思った。父の事である。毎日、木刀を素振りし、走り込み、筋トレをした。
不登校は心が壊れることもある。まさに私がそれだった。
いや、しかしこれ、冷静に思うと、
考えていることは恐ろしいのだが、随分と健康的な不登校生活である。
普通はふさぎ込んでふとんに一日中くるまったりするのだが、私の場合は猛烈な怒りと憎悪が来た。
自分たちは、人に好き勝手偉そうに上から指示をし、本人たちは、何ら現状から変わろうとしない。
わたし自身も、何らしょうもない人間だとは思っていたが、絶対に変わってやろうと思った。
こんな奴らにはなってたまるかと思った。
しかし、そんな態度や無視をしておきながら、しっかりとご飯は頂戴しているのである。今思えば、子供と言うのは本当に勝手なものだ。
そして、この怒りの爆発が、その後、思いもしない良い流れにへと向かう。
人は怒ったり、文句を言ったり、歯向かってくるうちは、まだまだ元気で見込みがある。
それを吐き出そうとしていたり、聴いて欲しいという、まだ救える段階の心がある。
しかし、それすらも言わない、聞いてもらえない、となると、
最終、自分を殺すようになる。統合失調症などは、その先にある症状なのだ。
私の場合は、まず、一番初めの壁、親と対峙した。
おそらくそれまでは、学校に行かなかったり等はあったが、
良い子であったと思う。そう演じていた、言う事を聞いていたように思う。
向こうも仕事の多忙さと、元来のコミュニケーションの不味さで、向き合うこともなかった。
それが、急に大爆発を起こし始めたのだ。不思議なもので、何か変化がある時は、良い事からではないかもしれない。
問題が起こるから、変わらざるを得ないのだ。不登校の問題も、もしかしたら、そうかもしれない。私は、良かったと思っている。
さて、ではどう良い流れに変わるか?
次は、その話をしていこうと思う。最初に父親と衝突、話をしていくのだが、衝撃の事実を知ることになるのだ。